さらなる目標

オフショット

三月場所の始まりは「まだ寒いね」と肩をすぼめていたのが嘘のように、千秋楽を迎える頃には柔らかな春の陽気に包まれる。これが私にとっての大阪場所の景色です。

今場所、10名を超える大所帯となった音羽山部屋にとって、忘れられない15日間となりました。

鶴翔、鋼、象竜、光星竜、竜鳳、鶴英山の6名が見事に勝ち越しを決め、そして霧島が幕内最高優勝と殊勲賞に輝き、最高の形で千秋楽を締めくくりました。

執念の「大関復帰」

千秋楽後の25日。理事会にて満場一致で霧島の大関再昇進が正式に決定いたしました。

出雲大社大阪分祠で行われた伝達式。凛とした空気の中、ついに音羽山部屋から【大関 霧島】が誕生しました。

使者から満場一致で大関霧島を推挙することが決まった旨の伝達があり、正式に大関復帰が決まる。
後援会のみなさまと喜びを分かち合う大関霧島

一度陥落してから再びその座を掴み取ることが、どれほど困難で過酷な道であるか。メディアでも「異例の復活劇」と報じられていますが、その裏側にあるのは、本人の執念と、彼を信じ続けた親方、関係者、そしてファンの皆様の祈りにも似た声援があったからこそです。

霧島を支えた「稽古」と「鋼の土台」

大関陥落から復帰までを見てきて、個人的に感じるのは、霧島は「稽古でしか自信を積み上げられない」力士だということです。

相手を威圧して、圧倒するような相撲ではなく、どんな相手に対しても心を整え、自分自身と向き合い続けるのが霧島。

その静かな闘志を支えたのは、やはり「家族」による心の支え、そして「食」だと思うのです。

地方場所という環境下で、力士の心身を支える食事管理は至難の業です。しかし、今の音羽山部屋には「鋼(前田さん)」がいます。

かつて横綱(親方)の背中を支え、その心と体を熟知してきた鋼さんの経験。それが今、音羽山部屋の揺るぎない土台となり、力士たちの躍進を支えていると感じます。

さらなる高みへ

大関が「さらなる高みを目指して・・」という口上を選びました。

こぞって「次は横綱!!」と囃し立てますが、霧島の高みとは、地位だけではないのでしょう。

親方も、師匠になって初めて弟子が大関に精進したのですから。それも陸奥親方から預かった大器をこれからも育てていくのには、お互い高みを目指して行こう!という気持ちが強かったのではないか。そんなことを感じました。

いやいや、親方と大関が2人で話あったことですから、詮索せずにおきましょう。

来場所は、看板となる大関を筆頭に、幕下も3人に増える勢いです。

しかし、番付が上がるにつれ、試練はより厳しさを増していくでしょう。

この三月場所で得た自信と、部屋の団結力があれば、さらなる高みへ辿り着けると信じています。

今場所も温かい応援をいただき、本当にありがとうございました。

これからも音羽山部屋の力士たちと共に、歩んでいただければ幸いです。

大関を担ぐ左から白竜、鶴英山、光星竜
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